2015年12月3日木曜日

ランダムに抽出した5人全員が末っ子である確率

とある募集に集まった人、5人全員が末っ子だった、ということがありました。
もしかしてこの「募集」は有意に末っ子を集めるようなものなのだろうか? と疑問が出たので、
統計的にどれくらいの確率になるのか調べてみることにしました。

先に結果を言うと、偶然こうなる確率は 1 % しかありませんでした。

以下、計算方法について記します。

資料は、

  第13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 夫婦調査の結果概要
  http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou13/doukou13.pdf

の4ページにある表2-2の 2005 年の調査結果を使うことにします。

末っ子は、2人以上のきょうだいに1人しかいません(一人っ子は末っ子に数えない)。
そうすると、ランダムに取り出した夫婦に末っ子がいる確率は

56.0 + 22.4 + 4.3 = 82.7 (%) = 0.827

です。これを夫婦が生涯に産む子どもの数(完結出生児数)である 2.09 で割ると、
ランダムに取り出した子どもが末っ子である確率

0.827 / 2.09 = 0.3956...

が出ます。つまり全体の約 40 %が末っ子ということです。
あとは、5回の独立試行と考えると

0.4^5 = 0.01024

なので、偶然そうなる確率は約 1 % しかないという結果になりました。

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