発端
Amazon のマーケットプレイスで「書き込みなし」説明されていた古本を注文したのですが,
届いた本を見たところ,説明に反して書き込みがありました.
マーカーが5行ほど引いてあるページが3ページあるだけだったので,
読む分には大して問題ないのですが,
書き込みがあると分かってたら他の出品者から買ったかも,と思うと
ちょっと嫌な気分でした.
嫌なので返品するか,
返品して買い直すのが面倒なのでこのまま泣き寝入りするか.
「送り返すのは面倒だけど,何らかの対応はしてほしい」
と欲張って考えていた結果,第三の方法を思いつきました.
タイトルにもある通り,値引交渉です.
相手に大量 (10 万冊以上) の取引実績があり,
かつユーザの評価が高かったことも決断の後押しになりました.
おそらく悪質なものではなく単なるミスの可能性が高く,
またトラブルにも慣れていて,丁寧に対応してくれそうだと思えたからです.
かつユーザの評価が高かったことも決断の後押しになりました.
おそらく悪質なものではなく単なるミスの可能性が高く,
またトラブルにも慣れていて,丁寧に対応してくれそうだと思えたからです.
# ちなみに購入した本はリファレンス的なものだったので,
# 一度読んでから不具合を理由に返品して後は買い直さない,という
# セコい方法はできません(笑).
提案する値引額の設定
値引額は高いほどこちらには得ですが,
相手から「ダメです,全額返金するので着払いで送り返してください」
と言われると,返送なしで済ませたい目論見が外れてしまうので,
どれくらいの額なら相手が応じてくれそうか,落とし所を考えました.
結論を先に言うと,マーケットプレイスの送料 (257 円) を提案することにしました.
理由は以下のとおりです.
通常の返品処理の場合,
こちらが着払いで送り返すことになるはずです.
その場合,相手は着払い分を負担することになります.
「その金額を配送業者ではなくこちらにください」と言っても
相手はそんなに抵抗ないのでは,と考えました.
払う金額は一緒で,払う先が変わるだけだからです
(返金の際の手数料はかかるかもしれませんが).
着払いの金額は業者や送り方によって変わりますが,
ここは分かりやすく,Amazon のマーケットプレイスで指定されている 257 円に設定しました.
ちなみに郵便の定形外で 250 g 以上を着払いで送る場合は
250 円 + 10 円以上の手数料,と同程度の金額になります.
値引額の上乗せをしない理由
「書き込みのない本と書き込みのある本は
値段が違うのでその差額も加えて請求しては」
と考えた人もいるかもしれませんが,
私はしないことにしました.
Amazon のマーケットプレイスでは,出品数が多い本の場合は,
書き込みなどの本の状態によらず販売額がほとんど変わらないのは珍しくありません.
これはリアルの古本屋ではありえないですが,
マーケットプレイスではよく見かけるケースです.
おそらく,他より 1 円でも安ければ,
状態が良くなくても買う人がそれなりにいるからだと思います.
もちろん,多少高くても美品のほうを求める人はいるでしょうから,
売れやすさは違ってくるはずです.
それを考慮して多少上乗せすることも考えたのですが,
相手がその金額を見てどう考えるか分からなかったので
やや弱気に,上乗せはしないことにしました.
Win-Win の関係
提案を却下されないためのダメ押しとして,
返品ではなく値引にすることで
相手の負担が減ることを主張することにしました.
返品の場合は相手の負担は
・着払の送料の支払い
・返品された本の受け取り,再販売の準備作業
になります.また,相手への文章には書きませんでしたが,懸命な人(業者)なら
・再販売した本が売れず在庫を抱えるリスク
・提案を拒否することでユーザ(私)とトラブルになるリスク
も意識するはずです.
しかし値引であれば
・送料分の値引(返金)
だけで済むはずです.
払う額が同程度ならば,後者が得なのは明らかです.
ちなみに私のほうの負担は
・出品者への連絡
・返品の作業
・別の出品者から本を買い直す
だったのが
・出品者への連絡
・本の書き込みを我慢
になります.
上記に加え,利点として,相場より 250 円前後安く本を買えたことになります.
私としては,良い提案だと思っています.
# 書き込みなしと 250 円のどっちを取るかは
# 各自の価値観によるでしょう.
Amazon での操作の流れ
私は以下のようにしました.
写真の添付は必須ではないのですが,
現物はこうなっていた,という証拠として念のためつけておきました.
・アカウントサービスから「注文履歴」を選択
・「出品者に連絡する」を選択
・Amazon のログイン画面に戻るのでログインすると「出品者に連絡する」の画面が表示される
・「お問い合わせ内容」に「破損または不具合のある商品が届いた」を選択すると入力フォームが表示される
・届いた本の,書き込みがあったページを写真にとってファイル添付(任意.10 MB まで)
・入力フォームに相手へのメッセージを記入
・送信
入力フォームに書いた内容は,控えとして自分のメールアドレスにも届きます.
ちなみに,入力フォームには以下のように書きました.
--------------- ここから ---------------
商品紹介には「中身は書き込み、ヨレ、汚れない状態」とありましたが,
届いた商品に3ページほど書き込み(マーカーでのアンダーライン)を見つけました.
あるページの写真を添付します.
こちらから提案なのですが,
送料 (257円) 分の割引(返金)でなんとかならないでしょうか.
たとえば着払いで返品する場合はそちらがその程度負担することになるでしょうし,
互いに手間が発生するでしょうから.
ご検討よろしくお願いします.
--------------- ここまで ---------------
事実説明,提案がある旨とその内容,提案受け入れによる双方へのメリットの発生,
と,淡々と書いています.
# 文中の「なんとかならないでしょうか」はいまいちな表現ですが,
# これ以上に良い表現が思いつかなかったのでこれで送りました.
提案の結果は
相手からはその日のうちに連絡があり,
あっさり承諾してくれました.
その数時間後,Amazon のシステムから
配送料 (257 円) の返金処理が行われた旨のメールが来ました.
後日,クレジットカードの明細も手続きが行われていました.
後日,クレジットカードの明細も手続きが行われていました.
というわけで,特に問題もなく,綺麗に終わりました.
さいごに
マーケットプレイスで購入した商品に不具合があるものの,
その商品を使い続けても構わない程度の不具合であるならば,
返品の前に,出品者に値引の交渉を持ちかけるのもありかもしれません.
この手はオークションにも使えるかもしれません.
私は面倒くさがりだったので,一発で交渉を終わらせるべく,やや弱気の提案をしました.
着払いで相手が負担する金額と同程度である,配送料の返金を提案し,
返品の場合よりも手間が減らせるというメリットも主張しました.
今回の場合は成功しましたが,
出品者によっては考えが違うでしょうから,承諾してくれないかもしれませんし,
逆にもっと高額の値引でも受け入れてくれるかもしれません.
ちなみに,
「届いた本に自分で書き込みして不具合を主張したら,古本を安く買える裏技になるのでは」と
邪な考えが浮かぶ人もいるかもしれませんが,それはやめましょう.
Amazon に見つかって制裁を受けても私は知りません.